滅茶苦茶な設計書を直すのも外注の仕事ですw
2016/03/20
基本設計のフェーズが進み、顧客承認を貰った設計書が溜まってくると、出来上がったものから順番に開発に入るように指示されました。
流石に先輩と僕の2人だけで50画面と20本程度のバッチプログラムを開発するのは不可能なので、派遣先のSIerに増員の要請をすることにしました。
しかし、返ってきた答えは1人しか増員出来ないとのことでした。
どうやら、前回のシステムは見積もりが甘かった為に大幅な赤字を出していたようです。
なので、今回のシステムではその赤字の埋め合わせをするよう、上層部から強く求められていたのです。
(この案件は同じ顧客に2システムを導入する案件です。)
先輩「1人だけしか増員出来ないそうです。」
現場マネージャ「なんだよ、たった1人かよ。チッ。」
先輩「前回の赤字を埋め合わせる為に、開発コストは大幅カットになったようです。」
現場マネージャ「はあ?バカなんじゃねーの。そんなんじゃコッチのシステムも転けて共倒れになるだろ。」
先輩「上層部の決定みたいでどうすることも・・・。」
現場マネージャ「とりあえず外注は1人確保しておくけど、くれぐれも潰されないようにね。」
そして、社員20人位の零細ソフトハウスから1人のプログラマー「45歳 女 独身」が僕達の現場に派遣されてきました。
現場マネージャー曰く
「少人数でタイトなスケジュールだから2人が大変かなと思って、高かったけどベテランを捕まえといたよ。はっはっはー。」
ということのようでしたw
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開発開始
開発スケジュールは非常にタイトで、まともにやっていては到底終わりません。
そこで、リーダーと先輩はシステム開発におけるウルトラcを2つ実行することに決めたのです。
それは、
- 単体テストケースを作らない。
- テストのエビデンスを取らない。
ですw
じゃあ、テストをどうやってやるのかというと、設計書の記載通りになっているかを画面を動かして確認し、オッケーだったら設計書の記載を塗り潰していくというものです。
そして設計書が全部塗り潰されたらテスト完了という訳ですw
こんなやり方ですので、例外ケースは一切テストしませんし、データパターンを何パターン確認するかなども完全にプログラマーの裁量になります。
リーダーは多少の品質低下は覚悟の上、品質は結合テストで担保する。と言っていました。
取り敢えず、これで一気に工数を半分程度に落とせましたので、このタイトな開発スケジュールにも現実味が出てきました。
設計書が滅茶苦茶
設計書を書いた主担当SEが3年目の若手だったので、内容は滅茶苦茶で矛盾だらけ、何一つ記載を信用出来ない設計書でした。
なので、ただでさえ1画面4日とかのタイトなスケジュールなのに、その中の1日は仕様の確認に費やすことになりました。
僕「この記載の意味が分からないのですが?」
主担当SE「えーと、それは何だっけ・・・。」
僕「これだけじゃないですよ。これも、これも、それも。」
僕(こいつ居眠りしながら書いたんじゃねーの?)
主担当SE「えー、あー、ちょっと全体的に見直して修正しますね。いつまでに直せば良いですか?」
僕「今日開発着手日なので、今すぐですね。」
主担当SE「今すぐに?あー、うーん・・・。」
僕「あいや。取り敢えず、何がしたい画面なのか教えてもらえますか?」
僕「修正は僕がやりますから、確認だけやって頂けますか?」
主担当SE「あー、そう?それは助かるよー。」
と、何がしたいのかをヒアリングして自分で直した方が早かったのですw
修正を待ってたら開発が終わらないですし、修正の質も期待出来なかったので・・・。
今思うこと
意味不明な日本語だったり、どっかからコピペで持ってきた内容がそのまま記載されていたり、とにかく設計書が支離滅裂で何がしたいのかサッパリ分かりませんでしたw
なので、修正を依頼して、確認して・・・なんてやっているよりは、失礼とは分かっていたものの、
「何がしたいの?こっちで直すから。確認だけして。」
というスタンスで進めました。
結構こういうケースありますよね。
上流工程をやっているSEが未熟で、逆に下流工程をやっているPGの方がベテランというケース。
僕は決してベテランではありませんでしたが、彼よりはマシな設計書が作れましたので、先輩の許可のもとこういう進め方を取らせてもらいました。
僕としては、気まずいとか、失礼とか気にせずどんどん出来る人がやってしまえば良いと思います。
そのおかげで、僕としても設計書を書くという貴重な経験が得られましたしね。
しかし、新しく来た外注(45歳 女 独身)は、決して積極的に行動しようとはしませんでした。
彼女のスタンスは、
「これは彼の仕事。だから私は口出ししない。」
というものでした。
「質問の回答がこないから開発が進んでいません。」
彼女は常にそんなスタンスで仕事をしていましたので、当然スケジュールも守れません。
僕は何でこの人こんなヤル気ないんだろう。と思っていました。
まぁ、この外注の話は次回。
レベルアップ
- 設計書を書くという経験をした。