【単価交渉のコツ】僕は今まで成功率100%です
2016/03/20
IT業界で働いていると単価交渉をする(される)機会が良くあると思います。
実際に、僕が中小IT企業で特定派遣のSEをやっていた時も、チームリーダーとして顧客である大手SIerに対して単価交渉をしたことがありますし、僕が1次ベンダーの社員だった時は下請けから単価交渉をされる事がありました。
そして今は自営業(フリーランス)なので自分の単価は自分で交渉して決めています。
自慢じゃないですが、僕は今まで単価交渉に失敗した事がありませんw
(あ、自慢でした・・・失礼しましたm(__)m)
まあ、100%成功と言っても、僕は営業じゃないので絶対数がそこまで多くなく、
「別に運が良かっただけじゃね?」
と言われればそれまでなのですが、一応単価交渉をする側とされる側の両方経験しているのでご参考までに。
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そもそも、単価交渉に失敗するのはどういう時か?
単価交渉を成功させたいのであれば、まずは
「どういう時に単価交渉が失敗するのか?」
という事を考える必要があります。
これは、一応僕的には結論が出ていて、
- 価値が足りない
- 予算が足りない
の、2パターンしかないと考えています。
1.価値が足りない
例えば単価60万のPGがいたとして、単価を10万アップさせたいと考えています。
しかし、顧客としてはそのPGに70万の価値を見出せていません。
普段の仕事ぶりから、
「別にこの人そんなに生産性高くなくね?」
「70万出すならもっと優秀なPGを呼べるだろ。」
と思われていたら単価交渉は失敗します。
まあ、これは当たり前ですねw
2.予算が足りない
厄介なのはこっちです。
顧客としては
「この人は本当に良い仕事をしてくれて助かっている。」
「70万でも全然問題ないよ。」
と思っていたとしても、プロジェクト全体での予算には限りがあるので、それをオーバーしてしまうようだと単価交渉は難しいです。
「単価を上げてあげたいけど、予算が無くて上げられない。」
これは良くありますよね。
まあ実際は、「価値が足りない」のが原因だとしても、
「いやー、もう予算がないので無理ですよ。」
と言って断ったりしますので、本当に予算が無いのかは見極める必要があります。
それを踏まえて、どう単価交渉するべきか?
と、失敗するケースが分かれば、後はそうならないようにするだけなので簡単です。
僕が思う単価交渉を成功させる具体的なコツは
- 日々の仕事の中で高い価値を認識させる
- 「予算が無い」と言わせないよう言質を取る
- 金の無いクライアントの仕事は受けない
の3点です。
1.日々の仕事の中で高い価値を認識させる
当たり前の事ですが、日々の仕事の中で顧客の期待を上回るアウトプットを出して、
「この人、60万じゃ安過ぎだな」
と、思われるように働きましょう。
顧客が払っている金額以上の価値を提供して、初めて単価交渉に臨めます。
ある意味「先払い」になるのですが、これは仕方がないです。
もちろん、独りよがりで「xxの資格を取りました」みたいなのは論外ですよ。
例えば、
- 生産性や品質が他のエンジニア(同価格帯)よりも格段に良かった
- 担当PGとして参画したのにリーダー業務も兼任してくれた
- 担当SEとして参画したのにリーダー業務も兼任してくれた
- 細かい指示を出さなくても色々気を回してやってくれた
とかであれば、単価交渉が成功する可能性は十分あると思います。
そもそも、大して実績を出してないのに単価交渉のテーブルに付こうとするのが間違いですよね。
なので、金額以上の高い価値を提供して、顧客に自分の価値を認識して貰いましょう。
話はそれからですw
2.「予算が無い」と言わせないよう言質を取る
顧客の立場からすると、優秀なエンジニアは抱えておきたいと考えているのは間違いありません。
しかし、”出来るだけ安く”抱えておきたいとも思っています。
その為、実際は価値を感じていて、予算も残っているにも関わらず、
「予算が厳しくて難しいです・・・。」
と言われてしまう事があります。
なので、そうならない為にも、予め予算が残っている事の言質を取っておきましょう。
喫煙所でも良いですし、飲み会の席でも良いので、なるべくフランクに話せる場所で単価交渉の材料と気づかれないような流れで聞き出すことがポイントです。
また、もし予算がある事の言質が取れなかったり、本当に予算が無い場合は、人数を減らすことを提案するのも手です。
例えば、自分が5人チームのリーダーで、メンバーの平均単価は60万だとしましょう。
単純に単価を一律10万アップさせると毎月50万の経費増になってしまいますが、
「4人でも回せます」
という事であれば、顧客から見ると逆に毎月20万の経費削減になる訳です。
そして、浮いた1名は別の現場で売上を上げれば良いのですからwin-winですよね。
もちろん自社の人間を減らすのではなく、ライバル(競合他社)のパイを奪うように働きかけた方が良いのは言うまでもありません。
3.金の無いクライアントの仕事は受けない
最後はコレですw
僕の経験上、これは間違いありません。
同じようなスキルで同じような仕事をしてたとしても、金融、公共、外資全般等の単価と、製造、流通、小売りなんかの単価は全然違います。
後者なんて、コピー用紙1枚、ガソリン1滴、バイトの時給(10円とか)でさえ節約しようと必死です。
そんな中、SEの単価を数万~数十万単位でアップさせるのは至難の業です。
まあ、これに関しては、こっちもビジネスなので、
「適正な価格を払えないクライアントの仕事は受けない。」
というスタンスで良いと思います。
あとは、大手SIer等であらゆるものを標準化していった結果、
「技術者なんて何でも(誰でも)良いよ。」
「安ければ安い程良いよ。」
みたいな考え方の会社の仕事も受けなくて良いと思います。
時間の無駄です。
まとめ
単価交渉が失敗するのは、
- 価値が足りない
- 予算が足りない
の2パターン。
それを踏まえ、単価交渉を成功させるコツは、
- 日々の仕事の中で高い価値を認識させる
- 「予算が無い」と言わせないよう言質を取る
- 金の無いクライアントの仕事は受けない
の3つがポイント。
ということです。
基本的に、正しい単価交渉はwin-winになると思います。
クライアントとしてはリスクの少ない優秀なエンジニアを抱えておけますし、エンジニアとしても高い(適正な)報酬を貰える訳ですから。
なので、単価交渉出来る土台が出来たならドンドンやった方が良いと思います。